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2017 spring vol.29   24 吉野を肴にヤイノヤイノ。まいど。今日の肴は何やろ? あぁ、そいつぁええなぁ。よろしく頼んどくわ。おいおい、お前さん、そのコップ、空とちゃうんか? おっとこれは失礼。…ままま。とととと…。んっんっ、ぷはぁ。あ、そのネタちょっと待った。それはこうしたら…。ヤイノヤイノ。ヤイノヤイノ。 ん? あぁ、酒盛りとちゃいますよ。右手にお茶を、左手にお菓子を。吉野の新鮮なネタ(話題)を肴に、ヤイノヤイノやってるんです。それが、この吉野の会。 ちなみに、こうした集まりは、私らが最初という訳やないんです。昔むかし、吉野史談会って団体がありましてね、その団体さんが、吉野のネタを詰め込んだ、『吉野風土記』って雑誌を出したり、いろいろしてはったんですわ。それが、うちらの先中東洋行(吉野の会・事務局)輩団体。その『吉野風土記』、読んでみると、中身が豊富でなぁ。オオカミやら、天誅組やら、初市の思い出やら地名やら伝説やら…、もう何から何まで。ホンマ、びっくりしますわ。 そんな偉大な先輩がたと肩を並べようなんて、大げさな話でもないのやけど、せっかく吉野に思いを持ってるもんやから、せめて先輩の影でも踏めるようになられへんかなって。色んな話でヤイノヤイノやってますねん。最近やと、吉野宮の事とか、郷土史家の岸田先生の事とか。新しい資料が集まった、っていうのもありますし。また、何か動きがあるかも、ですわ。 そんなこんなで2カ月に1度くらい、何人かで集まっとるんです。ヤイノヤイノ。ヤイノヤイノ。そうこうしているうちに、今日も吉野の夜は更けていくのでありました。吉野の会 連絡先→hiroyuki_nakahigashi @town.yoshino.lg.jpキルが必要ということでした。 農作はクワ一本から始めることが出来ますが、生活を支える農業として始めようとすると途端に高い壁が出来ます。野菜を育てることが出来るだけでは生活できないのです。小さく農業をするには売るスキルが必要で、大きく農業をするには大きな資本が必要です。どちらも社会経験が浅いと得るのも持続するのも大変です。20代30代の若者にいきなり経営者のスキルを身につけろというのは酷なことです。30までスネカジリしていた私には、責めることなど何一つできません(汗)。 私の感じた今の農業は農作以外の能力が大きく影響する職業でした。なるほど簡単ではないですね…。 震災により奈良に来て6年、農作を始めて3年が経とうとしてます。楽しさ大変さを感じ、経験も少しだけ積みました。地域と接して少しずつ周りもみえてきて農家の現実にも直面します。私の地域でも遊休地が溢れてます。しかし不思議です、最近は農業に興味をもつ若者も多く行政の研修制度を受けている方も多いとか。しかしなぜか新しく農業を始めたという話はほとんど聞かないのです。 よく聞く言葉です「今の若い人たちは…」。しかし私からみれば私より今の若者はよほどしっかりしていると感じています。考えるに、私が農業を始めていくつか誤算だったことはびっくりするほどお金がかかるということと、なにより高い経営ス3.11 後、アウトドア派に人気の旅館業を営んでいた福島県南相馬市から紆余曲折を経て奈良に移住。奈良県被災者の会代表として支援活動を行うかたわら、断腸の思いで旅館を売却、奈良市都祁吐山町にて「のまはら農園」を開き就農、奈良での新しい人生を歩み始める。避難を余儀なくされた人や地元の人が集える農家レストランを開くのが夢。第2回 高橋周介農業の現場に立って2 年目のジャガイモ北あかり 植付完了。無事に育ちますように。